日本語で「事業継続計画」と訳されるBCP（Business continuity plan）。この言葉には様々な意味が込められており、その中の一つが災害や大事故が起きた時の対応に用いる非常時対応マニュアルです。地震や大事故、不祥事などが生じた場合の被害を最小限に抑えつつ、ビジネスを素早く再開することがBCPを策定する主な目的と言えます。
災害が起きた際に行う人命救助や安否確認、停止してしまった事業をどう仮復旧させるかの手順をまとめたり、平時から訓練や演習を繰り返したり、ぬかりなく事前準備をするのもBCPの一つです。このBCPですが、企業に策定を義務づける法律や条例などは今のところ存在しませんが、消防計画は作らなければなりません。
しかし、BCPを怠ると大きなリスクを背負う可能性が考えられます。例えば、避難計画や防犯対策をしっかり行わなかったために従業員に死傷者が出てしまった場合、遺族から安全配慮義務違反で訴えられる可能性が考えられます。
また、事業再開の計画が十分でないことから商品を納品できなかった場合には、取引先から契約違反を問われ、違約金を請求されるということもあるでしょう。こうしたリスクを避けるためにも、率先してBCP策定を行っておくことが大切です。建物には保険がかかっていても従業員がいなければ経営できませんし、お客様や取引先を失えば納入先すらありませんよね。
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